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施術家にとっての「三方良し」とは?

施術家にとっての「三方良し」とは?

「三方良し」とは、近江商人の経営哲学で、「売り手」と「買い手」がともに満足し、さらに「世の中にも貢献できる」のが

よい商売であるという考え方のことです。

 「自分の利益」「患者さんの利益」「会社や職場など自分を取り巻く環境の利益」どれを優先させたらいいのでしょう?

 こんな場合、あなたならどうしますか?

 ”あなたは、パーフェクト整体を習ったばかりです。”

現在、開業に向けて準備中なので近くの整体院でアルバイトし、開業資金をためています。

 パーフェクト整体を上達させたいので、なるべく多くの手技を使いたいと思っています。

 ところが、強もみの患者さんがあなたの院にやってきました。あなたならどうします?

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こんにちは、認定講師の上杉 勉です。 強もみの患者さん、泣かされるときありますよね。

今はもうそんなことはありませんが、私も今まで自分のやっていた手技からパーフェクト整体へ移行の時期は悩んだことがあります。

 賛否両論あるのは十分承知していますが、25年以上この業界にいる私なりの経験を交えた考察を書いてみます。

 結論から申し上げますと「三方良しで次回に繋げる。」 

どういうことかというと、強もみの患者さんも満足させつつ、自分の技術もレベルアップさせ、

お店にも貢献できる「三方良し」を目指します。

 

先日、第51期パーフェクト整体本講座に参加された方から、メルマガの感想をいただきました。

 この方、現在整体院にお勤めしながら、本格的な開業に向けてご自宅でも施術をされております。

 お話を聞けば厳しい環境の中で、ひたむきにパーフェクト整体と向き合っている姿が印象的。

 回を重ねるごとに一歩ずつ歩みを進め、ときに後退したかのように見えても、持ち前の粘り強さでまた確実に前進してゆきます。

いただいたメールでは、強もみへの悩みと自分なりの対策が書かれていました。

以下メールの抜粋です。(本人の了解を得ております)

 「私は、マッサージ店の強揉み対策で、相変わらず苦労しています。」

 メールには、ほかにもたくさんパーフェクト整体を習ってよかったことが書かれていますが、

論点を絞るために、今回は「強もみ」対策についてだけ書きますね。

 このブログをご覧になっている方の中にも、同じような悩みを抱えている方もいるかと思います。

 「いや、そんな悩みないよ。」という方も、もし、あなたがご近所の整体院でアルバイトをすることになった場合

どうするか考えてみてくださいね。

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あなたは、新規の患者様の前にいます。要望は、「強もみ」で。 

「自分の技術を上達させるため今、習いたてのこの手技を試してみたい・・・。

 お客様の要望の【強もみ】は一旦わきにおいてこの新しい手技を全面に押し出してみよう。」

 

結論から申し上げますと、それはおすすめしません。

 技術って、一朝一夕に完成するわけではなく、何かを習得するにはそれなりの時間がかかります。

 早る気持ちはわかりますが、順番が大切。 そのため、視点を広く、時間軸を長く取って

今いる自分の場所を冷静に見つめて着実に一歩進めてゆきます。では、どうしましょう?

 まずは、お客様の満足度を上げること

①まずは、お客様の満足度を上げることが第一の目標となります。

 「いや、そんなことしてたら、いつまで経ってもパーフェクト整体が上達しないよ!」

 わかりますその気持ち。

 でも、強もみの方って、全部強くもんでほしいのではなくある特定の場所だけ、強い刺激が欲しい場合がほとんどです。

 お話しながら主訴を見極め、まずは、患者さんにやや強もみで気持ちよく満足感を得てもらいましょう。

 「あー、この先生、私のつらいところわかってくれた。今日、思い切ってここに来てよかった!」

②お互い、和んできた頃合いを見計らい、パーフェクト整体の手技を入れてゆきましょう。

 「あなたの背中は今こうなっていて、きっと癒着した筋膜がこの痛みを引き起こしています。

 このような背中のために、筋膜をリリースするテクニックがあるんですが、ちょっと試しに使ってみましょうか? 

お客様の場合、筋膜をリリースすることでこんな効果があるんですよ!」

 「えっ、そうなの?じゃあ試しにやってもらおうかな!」

 パーフェクト整体は、起始から停止まで筋膜を正確に触って、緊張状態や癒着を診断してリリースしていきます。 

​​効果を出せていれば、患者さんはただの強もみとの違いをはっきり感じます。

 やってみて、うまく行けばそのまま、次の技、次の技と繰り出してゆきますし、だめなら一旦相手の土俵に戻ります。

③リピートに繋げる。 

自分のお店で何をしようと自由ですが、お勤めしている場合、その店舗の仕組の中で患者さんに合わせて施術するのが基本となります。

 なにより失客するのは自分も痛いことですが、店舗側はもっと痛いはず。

 あなたの給与、固定費に加え、集客にもたくさんのコストが掛かっていますから。

 今回だめなら、次回があります。そのため失客しないところが今日の勝敗ライン。 

なのでここは一つ、次回につなげる施策を打っていきましょう。

 あなたの成長を続けるためにも「三方良し」を意識して、大きな視点に立って施術してみてください。

 きっと、着実にレベルアップしてゆきますよ。じゃあ具体的にどうするの?

 まとめ

今回は、「三方良し」を意識して施術をしよう!という話をしました。

次回は、「失客を防ぐリピートの極意?それは、◯えること」というテーマでお伝えします。

ではまた!

 

認定講師:上杉 勉