足首付近の痛みについて(慢性期の捻挫)
足首付近の痛みについて(慢性期の捻挫)
今回は「足首付近の痛みについて(慢性期の捻挫)」をお伝えしようと思います。
急性期と慢性期では施術のやり方がどう違うの?と疑問をお持ちでしょう。
答えから言うと、急性期で行った関節調整の前に、結合組織の調整が必要になります。
骨盤編で結合組織について、長井講師が説明しておられるので丸々拝借いたします。
結合組織
関節の一番深いところで繋ぐのが、「関節包」この関節包、とても強力で、クリアファイルくらいの厚みがあります。
その上から次に繋ぐものが「靭帯」実はこの靭帯、後述する、「腱」「筋膜」と同じもの。
・骨と骨を繋げば「靭帯」
・骨と筋肉を繋ぐものが「腱」
・筋繊維を束ねて筋肉の形に包むものが「筋膜」
筋膜って何?筋肉の繊維を覆っている、スパイダーマンスーツのようなアミアミ状態の繊維です。よくわかりませんよね?
もっと具体的に、わかりやすく説明すると、鶏肉の皮付きの肉の塊から皮を剥ぐときに、肉と皮の間に半透明で伸びる繊維が
ありますよね?あれが、筋膜です。その繊維が人間にもあり、筋肉だけではなく全身覆っています。
さて、
・靭帯
・関節包
・筋膜
この三つ、担当部署が違うから名前が変わるだけで、実は全部、同じもの。
以上が長井講師からの引用部分です。
調整では、
・靭帯
・関節包
・筋膜
この3つを調整するのですが、なぜ関節調整前に結合組織を調整するのか?
それは、結合組織が癒着して固くなっているので、関節を動かそうと思っても動かないからです。
なぜそうなるのか?それは慢性期に起こる現象だからです。
ここで慢性期について、ご説明しないとわからなくなるので、慢性期とは?から説明いたします。
一般的に怪我をして、そのまま放っておいて凝り固まった時期の事を指すのではないでしょうか?
医学的に慢性期の定義も曖昧で、大体負傷してから半年 ~1年以上経過した状態のことを慢性期と言います。
さて、ここで疑問が残りますよね?何が凝り固まるのでしょうか?凝り固まるとは?
関節の歪みがそのままで、周りについている結合組織である関節包、靭帯が、捻じれた状態で癒着している状態になります。
皮膚表面から触ると、ゴリゴリというかゴツゴツした感じの事を言います。こういう状態のことをパーフェクト整体®︎では
「ホネホネ感」と表現しています。更に、慢性期は筋肉も固くなります。
筋肉が硬くなる一つの要因として、関節の位置が正しい位置にないからです。関節の位置が正しくないということは
骨がズレますよね?骨についている筋肉は、過剰に引っ張られていたり、逆に過剰にゆるんでいる状態になります。
正常な人間の筋肉は、筋肉同士バランスをとり、引っ張り合っています。関節が歪むことで、筋肉の緊張バランスが崩れ
筋肉が緊張し硬くなります。ここで、重要ポイント!「筋肉自体は硬くならない!」何言ってるの?
筋肉が硬くなるって書いてあるじゃん!一般的にはそう感じます。しかし、実際硬くなるのは筋膜です!
その筋膜が、筋肉と筋肉の間で、よれて、捻じれて、硬くなるんです。なので、緩めるのはこの筋膜になります。
もちろん、関節包や靭帯も同じ繊維なので、繊維を緩めることが慢性期の捻挫では必要になります。
お待たせしました、やっと緩め方の説明です。筋膜の緩め方は、
捻じって、のばして、揺らす
短い繊維である靭帯と関節包は、捻じって伸ばすだけで、大丈夫です。
おぉ!いいこと聞いたといきなりご自身の感覚でやってはいけませんよ。文面だけでは捻じって、伸ばすは伝わらないんです。
なぜか?それは昨年、基礎のキ・勉強会を何度か開催しましたが、基礎のキ・勉強会に参加された全員の先生が、
・こんなに優しくていいんですか?
・こんなに繊細なんですか!
という感想を言われるからです。
うそつけ!と思われるならやってみても良いですが、
患者さんを悪くしてもこちらの責任ではありませんのでご注意ください。
まとめ
結合組織の説明と筋膜、靭帯、関節包の緩め方についてお伝えしました。
次回は、「距腿関節調整のコツ」についてお伝えしたいと思います。
認定講師:吉田 大道