【整体 足底筋膜炎】足首が硬いし足底筋膜炎が治らない時の原因と施術ポイント
「足底筋膜炎の施術をしているんですが、足首が硬くて、、足底筋膜炎の症状がちっとも改善しないんです。何がいけないんですか?」
これは、過日開催したパーフェクト整体の本講座卒業生が参加できる定例の勉強会での質問です。
そこで、今回は勉強会で話した内容をギュッとまとめて、足底筋膜炎の原因と施術ポイントについてお伝えします。
目次
足底筋膜炎の原因は3つ
足底筋膜炎では、筋膜炎と名前がつくくらいですから、【 筋膜が問題 】なんです。
では、どの筋肉の筋膜でしょうか?
それは、足底の一番深い部分を走るのは長腓骨筋腱と、深層筋(後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋)です。
原因1:足底の深部に行く4筋の起始・停止
下記イラストを参考に、長腓骨筋を起始から停止まで追いかけて、癒着や硬さがないか診断します。
引用:https://www.anatomy.tokyo/systematic/sa10/origin-and-insertion-of-peroneus_longus_peroneus_brevis/
次に、深層筋を見ていきましょう!
引用:https://www.anatomy.tokyo/systematic/sa10/origin-and-insertion-of-tibialis_posterior/
引用:https://www.anatomy.tokyo/systematic/sa10/origin-and-insertion-of-flexor_digitorum_longus_flexor_hallucis_longus/
あなたはこれらの筋肉を起始から停止まで触ることができますか?
『深層筋だから触るなんて無理じゃん?ボケ!』と思ったそこのあなた。まだまだ踏み込みが甘いですぞ。
長趾屈筋の起始は、脛骨の内側中央1/3あたりで、ヒラメ筋の奥に触ることができます。
長母趾屈筋の起始は、腓骨後面下部2/3あたりで、ヒラメ筋の奥に触ることができます。
足底筋膜炎の場合は、足底の停止部だけでなく起始も硬いですので、グッと踏み込んで触れる範囲を触ってチェックしてください。
起始部は、イラストにしたので確認してください。
原因2:下脛腓関節
『足底筋膜炎に、下脛腓関節が何の関係があるねん?』と思うかもしれません。実はこれが、大いに関係があるんです。
だって、内果の内・後ろを通過するのが後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋。長腓骨筋は外果の後ろを通りますから。
だから、下脛腓関節がずれていると、この4つの筋肉がスルスル通れなくなるわけです。(さらに、短腓骨筋や第3腓骨筋にも負荷がかかります)ので要チェックですね。
下脛腓関節は、お客様が若かりし頃に捻挫したりしていると、外果がずれてしまいます。なので、捻挫の有無や事故も確認しましょう。
下脛腓関節に異常があると、施術者が仰臥位のお客様の両側足首を同時に軽く持つと、異常がある側が健側より明らかに太くなっているのでわかります。
また、下脛腓関節が悪いと「足が冷える」という特徴がありますので、聞いてみてください。
原因3:短趾屈筋の起始部
足底筋膜炎では、結果として足裏の短趾屈筋に負担がかかります。
何せ深部の前述した4筋がうまく動けないと、表面(足裏の浅い部分)につく筋肉でカバーするしかありません。
引用:https://www.anatomy.tokyo/systematic/sa10/origin-and-insertion-of-flexor_digitorum_brevisquadratus_plantae/
短趾屈筋に無理がかかると、短趾屈筋の起始部である踵骨隆起に付着する膜繊維に負荷がかかり、引っ張られ、骨棘ができてくることもあります。
ですから、短趾屈筋の起始部である踵骨隆起の部分の緊張や違和感、痛み具合もしっかりチェックしましょう。
足底筋膜炎の施術ポイント3つ
足底筋膜炎の施術は、上記の3つの原因を1つずつチェックして、異常があれば緩めていくことになりますが、特に多くの方ができない部分が3箇所ほどあるのでお伝えしておきましょう。
施術ポイント1:下腿深層筋の起始部を緩める
下腿深層筋(後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋)の起始は、腓骨の後ろ側で骨間膜寄りの位置にあります。
ということは、[ヒラメ筋よりももっと奥]ということです。
下記イラストをご覧ください。
この筋間中隔をゆらゆらしながら緩めていって、十分奥(=腓骨の後ろ側で骨間膜寄りの位置)に指が届いたら、そこから起始の繊維をしごくように緩めていきます。
起始の部分の筋膜は、ハケ状に付着しているので、下から上へ(足方から頭方へ)しごいてリリースできると楽になります。
また、3筋とも骨間膜に停止する部分もあるので、骨間膜も動けるように調整しましょう。
施術ポイント2:長腓骨筋腱と下腿深層筋の停止部を緩める
長腓骨筋腱と下腿深層筋の停止部はとっても深いです。
こららの膜が関節をまたぐ部分や、足底で癒着していると、お客様は触られだけで飛び上がるほど痛いです。
正確に、当該筋膜及び腱を触ってリリースしていきましょう。
施術ポイント3:下脛腓関節を正常な位置で動くようにする
下脛腓関節の施術は、足底筋膜炎のキモの施術となります。ですが、きっとあなたは、パーフェクト整体でどうやって治すのか、見たこともやったこともないと思います。
だから、文章でどう説明しても理解不能だと思いますので、最重要ポイントを書いておくので、あなた自身がいろいろな患者さんを触って施術して確認してください。
下脛腓関節の施術時の最重要ポイントは、外果の内旋があるかどうかを見極め、壊れていたら、正しい位置で動くように施術することです。
引用:https://forphysicaltherapist.com/5582/
正常な下脛腓関節は、内果で脛骨の腓骨切痕(上記イラストの緑の部分)に外果がすっぽりと収まっているのですが、捻挫をした瞬間、この内果から外果がポーンと飛び出します。そして次の瞬間、元の位置に戻るときに、定位置まで戻れないと、下脛腓関節の位置異常が発生し、関節が動きにくくなってきます。
35年以上施術してきて言えるのは、捻挫で内果から外果がポーンと飛び出し戻るときに、本来は外旋していた外果が、元の正しい外旋状態に収まらないため、内旋した状態のままの正しくない位置で長い期間、下脛腓関節を使っているという事実です。
ですから、下脛腓関節を施術する時な、内果に対して外果を外旋させながら正しい位置に戻し、下脛腓関節を繋ぐ靭帯を緩める操作が必要です。この説明でピンときた方は、日頃からしっかり治る治療を意識している方で優秀な先生だと思います。ぜひ試してみてください。
よくわからない方は、学校では習っていないと思うので、パーフェクト整体を学びにくるといいですよ。(^^
まとめ
足底筋膜炎の施術では、正確な診断と施術が必要です。
どこか秘密の場所を3秒押したら治る・・な〜んてことはありません。
何せ、足は、毎日ご主人様の体重を支えながら動いているのですから、甘い気持ちで施術しても効かないのが当たり前ですね。
あなたが行っている施術で、今日説明した3つのポイントが治せる時はしっかり治してくださいね。
治せないなら前述した通り、こういう施術が大得意のパーフェクト整体を学びにきませんか?
とは言っても、まずは、知識として検査法と施術法を知るところからのスタートです。興味がある方は、メルマガ登録すると、9本の無料動画でパーフェクト整体のことを詳しく説明しています。
この記事を書いたのは、パーフェクト整体創始者・片平悦子です。
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