【整体 腰痛】なかなか取り切れない腰痛:3つのケースと対策
「腰痛」と一口に言っても、患者様一人ひとりの背景や原因は千差万別です。
教科書通りに施術すれば、劇的に改善するケースもあれば、いくら手を尽くしてもなかなか取り切れない、あるいはすぐにぶり返してしまう、そんな歯がゆい経験をされている先生も少なくないのではないでしょうか。
私自身も、これまで数えきれないほどぶり返す腰痛に直面し、頭を悩ませてきました。
一般的な腰痛施術では、骨盤、背骨、頸椎、筋肉、筋膜といった部位にアプローチすることがセオリーです。理論上は、これらのバランスを整えれば腰痛は改善するはず…。
しかし、現実はそう単純ではありません。 期待通りに改善することもあれば、一時的な効果で終わり、またぶり返してしまうことも多々あります。
今回は、あなたが施術で直面しがちな「腰痛が取り切れない」3つの典型的なケースと、それぞれの問題に対する具体的なアプローチ方法について深く掘り下げていきます。
目次
ケース1:何をしても「硬いまま」で緩まない頑固な腰痛
痛みを訴えている腰周りが、どんなにアプローチしても一向に緩んでこない。。。 このような経験はありませんか?
あらゆる手技を試しても、まるでびくともしない頑固な硬さに直面すると、焦りを感じてしまいますよね。
この場合は、まず以下の3つの点を徹底的に見直してみてください。
「緩まない位置」で緩ませようとしていないか?
矯正の角度や方向が間違っていることもありますが、たとえアプローチが合っていても、関節や筋肉が「緩む条件」が整っていないことがあります。 いきなり痛みの中心にアプローチするのではなく、まずは患者さんの体が最もリラックスできる体勢を探したり、狙う部位の周辺(隣接する関節や筋肉)を先に緩めるなど、準備段階の施術を丁寧に行うことが重要です。体全体が緩んだ状態を作ってから、核心に迫りましょう。
そもそも「狙う部位」が間違っていないか?
長年の経験で培った「ここだ!」という直感が、時に盲点となることがあります。いくら施術しても変化がない場合、あなたの視点を少し変えてみましょう。
- 背骨ではなく、意外と肋骨に原因があることも。
- 骨盤だけでなく、股関節の動きが制限されていないか。
- 骨格だけでなく、内臓の機能不全が影響している可能性も。
特に、ウエストのくびれている部分にある腰方形筋の頑固な硬さやしこりは、股関節のバランスが整うと驚くほど緩んでくることがよくあります。
一点集中ではなく、関連する広範囲に目を向けることが突破口になります。
「力加減」が合っていないのではないか?
施術の力加減は、患者さんの体の状態や感受性によって大きく異なります。 浅すぎても、深すぎても、また強すぎても、弱すぎても、効果は半減してしまいます。患者さんの反応を常に感じ取り、ミリ単位で調整する繊細さが求められます。
ケース2:一度緩んでも「すぐにまた硬くなる」再発性の腰痛
「施術後は緩んで楽になったのに、翌日にはまた元通り…」 こんな再発性の腰痛は、患者様だけでなく施術家にとっても大きな悩みです。この場合、痛いと感じている腰部分は、あくまで**「結果」として悪くなっているだけ**であり、腰そのもの以外に本当の原因が潜んでいる可能性が高いです。
多くの場合、腰よりも下の部位、例えば股関節、膝関節、足関節などに根本原因が隠されています。 特に見落とされがちなのが、脛腓(けいひ)関節です。腰からのしびれや痛みだと思いきや、実は脛腓関節の調整だけで症状が劇的に改善するケースも珍しくありません。
このケースでは、腰周りの骨盤や腰椎の調整はもちろん必須ですが、真の原因部位となっている下肢の関節も同時に、そして徹底的に調整しなければ、腰痛は何度でもぶり返してしまいます。
ケース3:単品では緩んでいても「連動」の不具合で痛みが出る腰痛
仙腸関節、腰仙関節、腰椎、仙骨といった個々の部位を一つずつ丁寧に触診し、緩んでいるように感じられても、なぜか痛みが取り切れないことがあります。
これは、人間の体が、「連動」して動く複合体だからです。各関節は、それぞれが絶妙なバランスを取りながら連携し、日常の動作を行っています。
個別の部位を緩ませただけでは、その全身の「連動バランス」に生じている歪みや不具合は解消されません。
- 歩くときに特定の関節がうまく動いていない
- 座っている時の姿勢で、どこかに無理な負荷がかかっている
- 立ち上がる瞬間や立っている姿勢で、連動にズレが生じている
このように、**「動きの中」で顕在化する関節の連動不全に注目し、その動作を阻害しているポイントを見つけ出すことが不可欠です。時には、患者さんに動きながら調整を行う「動的アプローチ」**が必要になることもあります。
隠れた「悪いところ」は、ある日突然、鮮明に見えてくる
これまでは、まるで真っ暗闇の中を手探りで歩くように、患者さんの真の「悪いところ」が見えてこなかったかもしれません。
しかし、探求を続け、施術経験を深めていくと、これまで見過ごしていたような、ほんのわずかな「違和感」や「微妙な違い」が、ある日突然、鮮明に「これだ!」とクローズアップされて見える瞬間が訪れます。それはまるで、長い夜の果てに夜明けの光が差し込むような感覚です。
その「見えた」部分を、あとは徹底的に取り除いてあげるだけ。 そうすることで、患者さんは痛みの再発から解放され、本当に健康で快適な体を手に入れることができるでしょう。
まとめ
腰痛施術は奥深く、挑戦の連続です。
しかし、今回の3つのケースを念頭に置き、多角的な視点と探求心を持って患者さんと向き合うことで、あなたの施術は格段に進化し、より多くの患者さんを笑顔にできるはずです。
ぜひ今回の内容を参考に、日々の臨床にお役立てください。
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この記事は、元認定講師の記事を転記・加筆したものです。文責:片平悦子
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