膝の痛みは、単に膝だけを診ても根本的な解決にはなりません。膝関節が本来持っている「隙間(遊び)」が失われることで、痛みや運動制限が引き起こされるからです。
パーフェクト整体の膝痛施術の全体像や、なぜ「隙間」が重要なのかについては、まずこちらの「膝痛改善の全貌:関節の隙間から紐解く根本治療」を併せてご覧ください。
今回は、【膝蓋骨】についての解説と、パーフェクト整体の本講座中の出来事を紹介します。
あとちょっと痛みが残る膝…
- 股関節施術後の股関節の痛み
- 階段の昇り・降り(特に降りる際)の膝の痛み
- あぐら座位での膝の痛み
など、すごく強い痛みではないけど、意外と苦戦されるような経験はございませんか?
また、ガッツリと下肢を施術した後に『さあ、どうだ!』と症状確認してもらったら、「先生、あとまだちょっと痛みが残ります」という残念な訴えに、悩まされたことありませんか?
そのような時には、膝蓋骨の動きが不十分ではないか?と疑ってみて下さい。
膝蓋骨の構造
ご存知の通り、膝蓋骨は人体最大の種子骨で、俗に“お皿”と呼ばれていますが、お皿というほど薄いものでもなく裏面は垂直稜という出っ張りがあり、ソロバンの玉のようになっています。
大腿骨内外顆前面の溝に、膝蓋骨の裏面がソロバンの玉がおさまる鞍関節です。
膝蓋骨は、膝関節屈伸時に大腿骨の溝を上下に滑るように動きます。また、膝蓋骨は膝関節伸展位では、側方へも可動するのですが、屈曲位や筋が活動状態にある時には、膝蓋骨の側方移動はほとんど起こらないといわれています。
膝蓋骨の施術ポイント
私は整形外科勤務時代に、内側顆よりも外側顆の方が隆起が小さいため、膝蓋骨は外側の方に動きやすく、内側にはほとんど可動しないと学んできました。
ですが、パーフェクト整体を学んでから、ソロバンの玉の膝蓋骨が、脛骨と大腿関節の軸が正しく合った状態の溝の中では、上下左右斜めといろんな方向に動くのが正常である、ということを知りました。
それは、本当に、溝の中を正しい隙間を保ったまま移動させればの話で、この “正しい隙間” を無視したまま施術をしたために失敗したことがあります。本当の引っかかりを見逃し、あぐらをかくと痛むという患者さんの、最後の症状がなかなか取れずに苦労したことがありました。
膝蓋骨は力任せに動かせば、あちこち動いて何の問題もないように感じますが、適切な圧をかけて動かすと、本当の引っ掛かりが診えてきます。
施術のコツは、膝蓋骨と大腿骨の隙間が実際にどれくらいあるのか?をイメージしながら、その隙間をつぶさない圧力で操作をすること!
その際に、ただ上下左右斜めに動かすのではなく、大腿骨の溝の中をソロバンの玉がしゃくるような動きで動かすように意識してみてください!
今回は、膝蓋骨の構造と運動をお伝えさせていただきました。そして実際の施術の際のポイントも、お伝えさせて頂きました。これを意識するだけで、膝蓋骨の調整に変化を与えられます!
Q:お皿が全然動きません。どうしたらいいですか?
膝蓋骨の役割
膝蓋骨の役割は、
- 大腿四頭筋の働きを効率化させる
- 膝の運動をスムーズにする
- 膝を守る
などがあります。これだけ見ると『だからどうなの?』と思うかもしれません。上記の説明の通り、膝蓋骨が正しい位置にないと【膝の痛みは消えない!】ということ。
そう、膝痛の施術で膝蓋骨を無視してはいけないのです。今回も講座中に
膝蓋骨が全く動きません!!」
という声が上がりました。確認のためO先生の膝蓋骨を触ってみると、確かに動かない!!(笑)
関節が「全く動かない」と感じるくらい悪い状態は、【骨が正しい位置にない】+【骨が正常に動けていない】ことを意味します。
これは本講座を通して、何度も言ってきました。だから、講座生も当然、正しい位置に誘導して施術を試みています。それでも、動く気配がないのです。
膝蓋骨の正常な動きとは
O先生の膝蓋骨(右)は、時計回りの方に回旋変位していて、ロックされていました。
膝蓋骨の動きは、主に上下と左右の十字の動き(放射状に四方八方に動きがある)と教わっていると思いますが、実際にはわずかに回旋の動きがあります。
とはいえ、、こんなに回旋の変位があるのは珍しいです。
膝蓋骨の変位は、
というのが普通に考えられる理由ですが、ここまでなるのは、他にも理由がありそうです。
そういえば、O先生はサーフィンをしていて、命の危険を感じるほどの転倒もしたことがあるそうです。また、施術時に膝をつくことが多いのも、要因として無視できません。
イレギュラーなケースでは、何かしら非日常的な負担が、隠れていることもあります。ぶっちゃけ、学校で学んだ技術だけでは、こういった患者さんに対応しきれないことも、出てくるだろうと思います。
膝痛施術では経験智も大事
その理由は技術ではなく、経験からくる知識がある程度必要になるからです。何であれ、現場では「習っていないから」では通じません。何せ、お金をいただいて施術しているのですから。
だから、本講座中に、こんな「特殊な悪さの膝」に出会えたのは、とてもラッキー♪ といえますね。
O先生の膝蓋骨を、反時計回りの方向へ回旋させて正しい位置に戻すと、ロックされていて全く動く気配がなかった膝蓋骨が、ちゃ~んと動くようになりました!
膝蓋骨が動いた時の感想
O先生は、こう言っていました。
「これまで色んなセミナーに参加したけど、講師の先生が順番に回ってきても、僕の膝を触ると必ず僕をスッ飛ばして次に行っちゃうんです。実演したくないくらい悪い膝なんだろうなって思ってはいたけど、、、そういうことだったのですね」(笑)
こういうイレギュラーも、理屈さえわかれば、ちょっと位置を修正して施術すればいいだけ。難しいことは何もしていません。
もし膝の施術で苦戦しているなら
もし、あなたが膝の施術で苦戦しているなら、膝蓋骨の動きだけでなく、「向き」(=正しい位置にあるか)も意識してチェックしてみてください!
ちなみにパーフェクト整体では、「膝蓋骨が正しい位置にある」ときは、膝伸展位で、大腿四頭筋を等尺収縮(関節を動かさずに筋肉を収縮させる運動)させた時に、膝蓋骨下端が裂隙の上端より下にいかない!と教わっています。
まとめ
膝関節の施術においては、大腿脛骨関節だけでなく、【膝蓋骨の位置と動きを正常に調整する】必要があることを、ここまで、実際の例をあげて説明しました。
膝関節の施術を、具体的に詳しく知りたいなら
パーフェクト整体を学ぶのが一番です。ですが、そこまでの時間はないというなら、下記の『膝痛・改善法 施術手順書』もお役に立てると思います。
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この記事は、旧認定講師の記事に片平悦子が、追記・リライトしました。
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今回ご紹介した内容は、膝痛改善という大きなパズルの一ピースにすぎません。膝の痛みは、股関節や足首、そして体全体の連動性が複雑に絡み合っています。
もし「この記事の内容だけでは自分の悩みが解決しない」と感じる場合は、以下のページから、他のお悩み別・部位別の解説もぜひ参考にしてみてください。
▼ 膝痛の原因別・症状別リンク集▼
膝を「使い捨て」にするのではなく、正しいメンテナンスで一生歩ける体を取り戻しましょう。
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