【整体 技術】症状が再発するなら、あきらめず隠れた原因を探そう
「あと一歩で卒業だったのに…」 そう感じていたお客様が、何らかの理由で来院が途絶え、しばらくして再来院された時には、せっかく改善していた症状がまたぶり返してしまっていた。
整体師なら誰もが経験する、この「あるある」な状況。 あなたは、その再発の原因をどう考えますか?
今回は、実際に私が経験した患者さんのケースを通して、症状が再発する際の多角的な視点と、見落としがちな「本当の原因」を見つけるヒントをお伝えします。
目次
ほぼ改善した頭痛と顔面けいれんが、なぜ再発?
先日、47歳の女性の患者さんが再来院されました。 彼女の主訴は、
- 激しい頭痛
- 左目下の顔面けいれん(ピクピク)
頭痛はいつも後頭部から始まり、3日から7日間続き、ほぼ毎日薬を服用しているという、つらい状態でした。肩こりは感じていないものの、「とにかく首がつらい」と訴えていらっしゃいました。
身体の状態を診ると、大きな歪みはなかったものの、左肩甲骨が下に下がり、首が引っ張られている状態でした。
数回の施術で、骨盤、背骨を整え、下がっていた肩甲骨の位置を戻し、頭蓋の調整を行ううちに、顔面けいれんはほぼなくなり、頭痛もほとんど起きなくなりました。
私の判断では、まさに「もう少しで卒業」という段階でした。しかし、その矢先、お客様はノロウイルスに感染され、予約をキャンセル。そのまましばらく来院が途絶えてしまいました。
そして2ヶ月後。 彼女は、残念ながら頭痛と顔面けいれんが再発した状態で、再び私の院を訪れました。
「なぜ再発したのか?」施術家が考えるべき4つの視点
この時、私の頭には様々な考えが巡りました。
- 2ヶ月前に、何か取り残した制限があったのだろうか…?
- 休止期間中に、何か新たな問題が起きてしまったのだろうか?
- もしかして、生活習慣に問題があったのか?
- そもそもこの症状は本当に治るものだと、患者さんは信じていなかったのか…?
正直な気持ちとしては、「あの時、最後の詰めまでしっかりできていたら、再発は防げたかもしれないのに…」という悔しさもありました。
しかし、再発には必ず「再発するなりの理由」があります。 感情的にならず、以下の4つの視点から冷静に原因を探ることが重要です。
2ヶ月前に「取り残した制限」があった可能性
パーフェクト整体が目指す「関節内の自動運動」ができるレベルまで改善していなければ、再発のリスクは残ります。もし卒業していたとしたら、2ヶ月での再発は少し早いと考えられます。この場合は、まず以前取り残した可能性のある制限部位を優先的にチェックします。
「何か新たな問題」が起きている可能性
前回の来院時とは全く別の、新しい体のトラブルが発生しているケースも考えられます。例えば、新しいストレス、ケガ、あるいは趣味や仕事の変化などです。
「生活習慣に問題」がある可能性
施術で整えた状態を維持し、再発を防ぐためには、お客様ご自身の生活習慣の改善が不可欠です。施術以上に、日常生活での姿勢、動作、食事、睡眠などの指導が重要になることがあります。
「そもそも治らない」というイメージや考え方
これは非常にデリケートな問題ですが、患者さん自身が「自分の症状は根本的には治らないだろう」という無意識のイメージを持っている場合、それが施術結果に影響を与えることがあります。治療家が患者さんの「治る力」を信じ、そのイメージを共有することも大切です。
再発したからといって、前回の時と同じ原因だと決めつけず、これらの多角的な視点から施術方針を決定することが、お客様を真の卒業へと導く鍵となります。
彼女の再発の「本当の原因」は意外なところに
この女性のケースでは、私自身の当初の予測を裏切る真の原因がありました。
再発の原因は、頭蓋の制限を取り残していたことではありませんでした。
なんと、左の肩甲上腕関節(肩関節)に問題が起きており、それが原因で首が強く引っ張られていたのです。
なぜ?肩甲上腕関節に問題が起きたのか尋ねてみると、驚くべき答えが返ってきました。
「二の腕を細くしたくて、自分で一生懸命ケアしすぎたんです…」
さらに詳しく診ると、頚部には違和感のある血管が浮き上がっており、それが頭部への血流に問題を引き起こしていることも分かりました。
原因が分かると、まるで霧が晴れたようにスッキリします。
この隠れた原因にアプローチすることで、再び彼女の頭痛と顔面けいれんは改善へと向かい始めました。
まとめ:諦めない心が、施術家を成長させる
再発を繰り返す患者さんと向き合うことは、私たち施術家にとって大きな悩みとなり、時には自信を失いそうになることもあるかもしれません。
しかし、「なぜだろう?」と諦めずに、目の前の患者さんの身体を多角的に、そして深く探求し続けることで、必ず「本当の答え」は見つかります。
今回のケースのように、症状の再発には必ず理由があります。
その理由を紐解き、根本原因にアプローチできた時、治療家としてまた一歩大きく成長できます。
ぜひ今回の内容を参考に、あなたの臨床での「取り切れない」腰痛やその他の症状へのアプローチに役立ててみてください。
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この記事は、講座生の報告を記録したものです。文責:片平悦子
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