【整体ぎっくり腰】『ぎっくり腰』を自信を持って施術するやり方(失敗症例つき)
整体で「ぎっくり腰」のお客様を施術するときに、気をつけるポイントは何でしょうか?どうすれば改善に導けるのか?
今回は、慢性腰痛とぎっくり腰との施術における違いをお伝えします。
目次
ぎっくり腰とは
ぎっくり腰は医学的な病名ではありません。正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、腰に突然痛みが走る疾患で、関節捻挫・筋肉の損傷・筋膜性炎症などの症状をいいます。
重い物を持ち上げようとした時などに急に激しい腰痛が起こって立っていることさえ困難になる状態をいうことが多く、欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれます。
それでは、施術家が町で出会ったぎっくり腰患者さんの例を見て行きましょう。
症例:ぎっくり腰
今回は【ギックリ腰】について書いてみようかなぁ〜と、思案していたところ、つい先日、 ギックリ腰の案件が舞い込んできました。
ぎっくり腰になった歯医者さん
さて、私事ですが、現在、歯の治療のため歯医者さんに通っています。なかなか良くならないので、新しく別の歯医者さんに通うことにしました。
そこで、つい先日治療に行った時の話です。診察ベットで歯の治療を終えた後、治療を担当して下さった歯医者さんが、
「あの〜すいません、野々村さん。野々村さんってご職業整体師さんなんですよね・・・」 (モゴモゴ)と、何やら言いづらそうに尋ねてこられました。
「はい、そうですけど、どうかされたんですか?」と、尋ね返すと、本当に申し訳なさそうに
「すいません。野々村さん、実は、昨日ギックリ腰になってしまって少し診てもらえませんか?」と、訴えてこられました。
恐らく、『勤務時間中にこんなお願いをするのはダメなのかもしれませんが、それでも、痛くて少しでも何とか診てもらえないか?』という藁にも縋る思いで尋ねてこられたようでした。
「あらあら.. それは大変でしたね。 施術ベットがないので椅子に座ってもらって 出来る範囲でよければいいですよ。」 と、返答しつつ、診察ベットから降りてこの方と対峙してみると(んっ?)(この人こんなに身体傾いてたっけ?)と思うほど、 身体を傾けて立っておられるじゃないですか。
「めっちゃ身体傾いてますやん!なかなか重症じゃん!」と、声を掛けると、苦しそうな声で「そうなんです」と、苦悶な表情を浮かべておられました。(さてさて、椅子に座った施術だけで、どれだけ変化が出せるかなぁ・・・・ )
整体でできることは、触診で解剖学的に診断して原因特定し、改善すること
僕は、この【 整 体 】という仕事をしていると、 出先で身体の悩みを持ちかけられることがしばしばあります。
恐らくこれを読んでいるあなたも、こんな感じで、出先で身体の悩みを持ちかけられることがあるのではないでしょうか?
もちろん、 プロの整体師として患者さんからお金をいただく立場ですお金も頂かず安請け合いする必要はありませんが、そこは人情!(僕の場合はね)
さて、こんな時、あなたならどんな対応をしますか?
診断(原因を特定する)
[椅子に座って出来る範囲でいいなら]ということで、少し診てみることに。
『身体を傾けて姿勢が伸びない時点で、それなりに重症度が高いなぁ・・・』 と、思いつつ椅子に腰掛けてもらいました。
この歯医者さんは腰掛けるのも辛いようで、少し前かがみのまま膝に手をついていないと姿勢を保てないご様子。
パッと見ても分かるぐらい、骨盤全体が右回旋した状態で固まっている状態です。
触診した感じだと、
・右の腸骨が仙骨に乗り上げるように突っ込んでる。
・左の仙腸関節+中臀筋・筋膜張筋の起始部がやたら固さを主張してくる感じ。
・背骨も胸腰移行部で後弯が強く、恐らく普段からここを中心に猫背で過ごしてそう。
(などなど)
椅子に座ってしか施術できないことも多い
身体から読み取った情報をそのまま歯医者さんに伝えつつ、パーフェクト整体の座ったまま出来る手技を始めました。
「うっ!? それすごく効きます!」
「あ〜ぁ、響きますね」
と、施術する度にしっかり反応してくれるので、「そうだね!これ悪いよね!」とか、話ながら、 歯医者さんと悪い箇所の認識を共有。
椅子に腰かけた状態で、約5〜10分弱、仙腸関節+背骨を調整。仙腸関節が始めよりもゆるんだ感覚と、背骨を調整することで姿勢が伸びてきたところで終了。
ただし、前置きした通り、座った状態で出来る範囲での施術だったので、 左の筋膜張筋+股関節の悪さがしっかり残っていることと、もし、この後、痛みが増したり・痛みが続くようなら、 必ず一度、病院で検査してもらうように伝えたうえで、 一度立ち上がってもらいました。すると、
「さっきよりも、痛いのがマシになりました!」と、施術前よりスッと姿勢が伸びて、表情も和らいだご様子。
数分間で変化が起こり症状がマシになったことが驚きだったようで、
「こんなこと言うのも失礼ですが、凄いですね!触ってわかるんですね!」と、身体を触れただけで色々分かることに、感動されていました。
「えぇ、もちろん!僕、この仕事の プロなんでね!!」と、冗談まじりに応えながら、自分が \\ この仕事のプロなんだ!//と、ハッキリ言えるようになったことに、かなり感慨深い気持ちになりました。
パーフェクト整体を始める前は・・
というのも、パーフェクト整体を学ぶ以前は、出先でこのような事案に出くわすと、『いや~、診てあげたいんだけど、施術ベッドがないからなぁ』と、お茶を濁すように断ったり、悩みを持った方が診てほしそうな雰囲気を出していても、気づかないふりや・聞こえてないふりをして、その場からそそくさと逃げたり・・・。
症状を良くできる自信が全くなくて、なかなか不甲斐ない態度を取っていました。
その頃から考えると( 成長したなぁ・・・ )と、実感した瞬間でした。
ちなみに、この後、この歯医者さんは、「野々村さんは、どこで整体院をされてるんですか?ぜひ、行ってみたいです!」と、来院されることにつながりました!どこに縁が転がってるか分からないものです。
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さて今回は、ギックリ腰の成功体験をお話しましたが、僕自身、パーフェクト整体を学ぶまでは、 【ギックリ腰】という症状にかなり苦手意識を持っていました。
なぜなら、ギックリ腰の施術で大失敗をした経験があるから!実は、こんな失敗談があるんですよね・・・
【ギックリ腰の失敗談】
現在の僕は、パーフェクト整体を学んで成果を出せるようになりました。が、しかし‼ パーフェクト整体を学ぶ以前には、【ギックリ腰】の施術でトラウマになるぐらいの失敗をしてるんですよね・・・
その患者さんは、
「〇〇さんの紹介なんですが、 ギックリ腰って診てもらえますか?」 と、いう ご紹介で電話をくださった方でした。
(ギックリ腰かぁ・・大丈夫かな・・・・ )と、不安がよぎりながらも、 〇〇さんのご紹介であることと、当時は商売も全く上手くいかずその焦りもあり、ご新規さんを手放すことなんて考えられませんでした。
そのため、大した状況確認もせずに「大丈夫ですよ。どうぞいらしてください!」と、安請け合いしてしまいます。ところが、この患者さんが来られてビックリ⁉
かなり重症な「ぎっくり腰患者さん」が来院
背筋は伸びず身体を傾けながら、恐る恐る動くのがやっとな状態⁉(うわぁ!?こんな重症やったんか!何とかできるかな?)と、一気に不安な気持ちになりましたが、このまま帰ってもらうわけにもいかず不安を抱えながらも施術することにしました。
その当時は、ベッドにうつ伏せに寝てもらって筋肉をマッサージする施術を行っていたので、とりあえずベッドに横になってもらうことに。というか、ベッドに寝てもらわないと、\\ 何もできない! //
なので、動くのも辛いようですが、そこは我慢してもらって、 何とかベッドに寝てもらうことに・・・したいのですが、少し動くたびに、\\ 痛たたた! //と、悲鳴に近い唸り声をあげるような状態。(う~ん、困ったなぁ)
それでも、何とかベットにうつ伏せで寝てもらい、やっとの想いで施術を開始。
相当 重症なのでなかり慎重に、「これは痛くないですか?」と何度も確認しながら施術を始めました。
ところが、施術し始めて10分・・・
\\ 先生!もうこの体勢限界です //
\\ いったん、横向いてもいいですか⁉ //
と、患者さんが訴えてこられました。
\\ はい! //
ここから、、僕と患者さんの地獄のような時間が始まります。
問題発生:姿勢変更が出来ない
うつ伏せで寝ていることが限界に達した時点で、まず【横に向く】という動作が全くできない!
少しでも体勢を変えるたびに激痛が走るようで、 \\ 痛ッ、 痛いッ! //と、悲鳴があがります。
激痛に耐えてもらいながら、何とかベッドに座ってもらいましたが、今度は、立ち上がることができない!
もう、この時点で僕の頭の中は真っ白で、冷や汗が止まりません。(マジで、どうしよう・・・このまま待ってても痛みは治まらないだろうし、やっぱり救急車を呼んだ方がいいかも⁉ いや⁉ 待てよ⁉救急車なんか呼んだら、もうこの仕事で食べて行けんやろ⁉)
(あぁ…今日でこの仕事辞めることになるのかぁ・・・この先、どうやって食べて行こう⤵⤵⤵ )
などと、目の前の苦しんでいる患者さんを横目に、こんなことを考えている始末。
当時の僕の技術ではどうすることもできず、泣きながら動けず苦しんでおられる患者さんを、只々、見守ることしか出来ませんでした。
どれくらいの時間がたったのか分かりませんが、痛みのピークを超えられたところで、お友達に連絡を取って頂いて、車で迎えに来てもらえる算段がつきました。
自分一人では歩くことも出来ず、抱きかかえながら車で帰って行かれる様を、只々、申し訳なく見送ることしか最終的に出来ませんでした。
\\ こんなはずじゃなかったのに //
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と、まあ・・こんな感じでなかなかの失敗談があるわけです!
さて、 ここまで読んでくださったあなたにも、大なり小なり失敗談はあるのではないでしょうか?
【 失敗は成功の基! 】とは言いますが、この手の失敗はしないに越したことはありません。というか、 下手をすると廃業することになりかねません!
ギックリ腰の施術で失敗しないためのアドバイス!
そこで、次は、 こんな失敗を犯さないためにも 今の僕だったら当時の僕に、【こんなアドバイスするのに!】 と思うことをお伝えしましょう。
先に、結論から言いましょう!ギックリ腰の施術を失敗しないためには・・・治療院に来ていただく前に、必ず病院に行って検査を受けてもらうこと!
または、 医療機関を受診するように勧めること!です・・・。
\\ なんじゃそら! // \\ そんなの何のアドバイスにもなってないやん!// と、お怒りの声が聞こえてきそうですね (笑)
ですが、こんな当たり前なことをするんだよと、誰かにちゃんと指導を受けたことってありますか?
初回の電話対応
例えば、初回の電話対応で、\\ ギックリ腰の場合、先に病院を受診するよう患者さんに勧めるように!//と、電話対応の仕方を教わったことがありますか?(僕は指導を受けたことがありません。僕の場合が、特殊なのか?)
なんとなく、今まで働いてきた職場の電話対応の仕方を見て、(こんな感じで聞くんだ・・・)と、自分で解釈していました。なので、前回の失敗談のように大した聞き取りもせずに、痛い目にあったわけです。
何を今さら⁉と思う方もおられるでしょうが、めちゃくちゃ大事なことなので、もし、今現在のあなたがしっかり聞き取りが出来ていないのであれば、一度、見直してほしいと思います。
特に、初回の電話対応で相手から【ギックリ腰!】というワードが出たら、 『病院を受診しましたか?』と、必ず尋ねるクセをつけましょう!
なぜなら、『ギックリ腰なんですが・・・』と連絡してくる方の中には、病院を受診せず、 自分でギックリ腰だと判断している方がいるから!
「病院でギックリ腰だと診断を受けられたんですか?」と尋ねてみると「いいえ、以前にギックリ腰になったことがあるので、ギックリ腰だと思います。」という返答が結構返ってきます。
もちろん、自分の身体のことなので腰が痛い!という症状は間違いなく合っているのですが、その痛みが、ギックリ腰によるものなのか?それとも違うものなのか?ということは、素人では判断できないし、我々施術家が診断していい問題でもありません。
患者さんは、\\ ギックリ腰の痛みだ!//と思っていても、実は、腰椎の圧迫骨折の可能性だって考えられます。
病院じゃないとわからないこともある
ちなみにですが、先にご紹介した患者さんの場合は、ギックリ腰ではなく実は、 【化膿性脊椎炎】という何らかの原因よって脊椎に細菌が入ってしまい、炎症が起きている状態から来る腰の痛みだったそうです。
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といったように、 整体で対応できる範囲外の症状の可能性もあるわけです。
患者さんのその腰の痛みが、整体で対応可能なのか?どうなのか?なんて、 電話対応だけでは患者さんも我々も分かりません。
だから、治療院に来られる前に必ず先に病院を受診してもらい、現在の身体の状態を確認してもらうように勧めましょう!
何故だか \\ 病院は、ちゃんと診てくれない!// と、病院を敵視されている方もおられるのですが、本当に患者さんのことを想うなら、整体で対応可能な痛みなのかどうなのか? 曖昧にしないで、ちゃんと病院で検査してもらうように提案してあげることの方が、よっぼど親切でプロとしての対応だと思います。
現代医学は素晴らしいです!レントゲンやMRI、血液検査などで相当色んなことが分かります。しっかり検査を受けた上で、骨や血液検査に問題がないのであれば、検査結果では写らない・数値化できない骨格・関節の何らかの問題です。
\\ 待ってました!//整体で対応可能な問題です。 ガッツリ施術して改善してあげましょう!
初回の電話対応で、先に病院を受診することを勧めるだけで、ギックリ腰で失敗するリスクは格段に低くなりますよ!
それでも来院されるぎっくり腰患者さんには
さて、ここまで病院を受診することを勧めたんですが・・・実は、実際には色んなことが起こるんです。少し前にもお伝えしましたが、出先でギックリ腰の施術を頼まれることもあるでしょう。
または、こんなに\\ 先に病院を受診してね!//と、勧めても、「病院嫌いだからどうしても診てほしい!」 とか、予約を取らずに這うように駆け込んで来る方が、 一定数おられます。
そんな時、 あなたは臨機応変に対応することが出来ますか?その状況に応じて臨機応変に対応するためには、やはり施術で1つ大きな武器が必要です。それは・・・⁉
ぎっくり腰に対応する武器
さて、施術する時って、 患者さんをどうしていますか?\\ なんだ急に⁉変な質問だな?//と、思いました?
多くの方は、患者さんをベッドに寝かせて施術するはずです。では、ベッドがなかったらどうやって施術しますか?
\\ はい! ここ重要ポイントです!//
もし、今現在のあなたが、患者さんにベッドに寝てもらわないと施術するすべがないのなら、ベッドに寝てもらわないと手の打ちようがありませんよね。
ということは、こちらの状況(ベッドに寝てもらう)に、患者さんが合わせてくれないと困るわけです。
でもね、これって、重度なギックリ腰になった経験のある方なら分かると思いますが、体勢を変える度に激痛が走るんです!
激痛が走ったら、しばらくじっと堪えていないと痛くて次の動作なんてできるわけがない!というか、なるべく激痛が走らないポジションからそもそも動きたくないんです!
それなのに「ベッドに横になれ!」だと、\\ 無茶を言うんじゃないよ⁉//と、ツッコミたくなります。痛くないポジションでなんとか耐えているのに、 無理やり寝かされるなんて・・・患者さんからすればほぼ拷問ですよ!
でも、もしそれが、 患者さんの状態に少しでも寄り添ってあげて 施術できる方法があるのだとしたら、
\\ これってすごい武器になる!//と、思いませんか?
パーフェクト整体は、座った状態で施術できる
なんと!パーフェクト整体には、あまり体勢を変えないで座った状態で施術できる手法がバッチリ存在しています!
パーフェクト整体を学ぶ以前のベッドに寝てもらわないと施術が出来なかった僕にとってはとんでもない革命でした!特に、ギックリ腰を施術する場合、この座った状態で行う手法は、めちゃくちゃ威力を発揮します。
多くのギックリ腰の場合、仙腸関節が固まってしまい体勢を変えたり・動くたびに激痛が走ります。
もし、ギックリ腰について何故そんな状態になるのか知りたい方は、協会の方から販売されている【ギックリ腰の手順書】を購入してみてください。
– 『ぎっくり腰・改善法 施術手順書』
https://perfectseitai.co.jp/lp/runbook_1/
ビックリするほど詳しくギックリ腰について書かれていますよ!
まとめ
今回は、ぎっくり腰について話をしました。重症なぎっくり腰の場合でも、痛みの出にくいポジションを探してベッドや椅子に腰を掛けることは案外できます。
なので、座った状態で出来る手法があるということは、とても強味だということ。そして、何よりも 患者さんの身体の負担をかなり軽減することができます!
さて、今現在のあなたは、座った状態で施術出来る武器(手法)を持っていますか?もし、ギックリ腰の施術が苦手だったり自信を持って施術できないのであれば、ぜひ、パーフェクト整体を学んでみませんか?!
\\ 自分は整体のプロなんだ!//と、自信を持って言えるようになる道筋がきっと見えて来ますよ!
この記事を書いたのは、一般社団法人日本パーフェクト整体普及協会・認定講師の野々村 淳です。
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