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【整体ぎっくり腰】ぎっくり腰の原因:仙腸関節が動かない!特徴的な症状・施術ポイント・患者さんへのアドバイス

猛暑の夏が終わって急激に寒さが増しててくる時期は、ぎっくり腰を訴える患者さんが、増える時期でもあります。今回は、ぎっくり腰のの患者さんを診る場合、原因や施術、私が実際に説明時に気を付けているポイントについてお話しします。

ぎっくり腰2タイプ

ぎっくり腰には、急に激痛が走るタイプと、じわじわと痛みが増して動けなくなるタイプがあります。

経過は異なりますが、動けなくなるほどの痛みを伴う点では、共通しています。

ぎっくり腰の主な原因

ぎっくり腰はさまざまな要因で起こりますが、必ず問題が起きているのが仙腸関節です。

仙腸関節は耳状面と呼ばれる特有の形状を持ち、腰部の安定や動作の中心を担っています。しかし、仙腸関節が正常に動かないと、腰全体のバランスが崩れ、結果的にぎっくり腰が発症します。


ぎっくり腰で仙腸関節が動かない時の症状

仙腸関節は左右2つあるので、片側が動かなくなった場合と両側が動かなくなった場合のわかりやすい例を紹介しましょう。

片側の仙腸関節が動かない場合

もし、片側の仙腸関節が動かなければ、その動かない側の脚を動かすことができなくなります。

例えば、右側の仙腸関節が動かなければ、朝目が覚めて左向きになって右脚を動かしてベッドから起きあがろうと思っても右脚が思うように動辛くて起きあがるのに時間がかかってウンウン唸ることになります。

また、起き上がったものの仙腸関節が正常の左足では立てるけど、右足に重心を移して立とうとすると、腰くだけになって立てません。わかりやすいので参考にしてください。

両側の仙腸関節が動かない場合

両側の仙腸関節が動かないと、もっとひどいことになります。

⚫︎寝返りを打てない
⚫︎車から降りられない
⚫︎トイレットペーパーを取れない

など、とにかく体位変換ができなくなります。

ぎっくり腰の患者さんへのアドバイス

急性期のぎっくり腰では、深部で炎症が起きている可能性が高く、触ると痛む部位の深部で熱感があり、ズキズキとした痛みが特徴です。このような状態では、無理に動かず、安静にして炎症を鎮めることが最優先です。

電話で問い合わせがあった際には、必ず確認していることがあります。

それは、「自力で歩いて来られるかどうか」です。

もし患者さんが「肩を借りないと歩けない」など、動くのが非常に困難な状態であれば、無理に来院を促すのではなく、痛み止めを服用して、一晩しっかり休むようアドバイスしましょう。この休養により炎症が鎮まります。

そして、翌日以降に施術を受けることで、患者さんの負担が軽減され、回復のスピードも上がります。

治療家として「とにかく何とかしてあげたい!」という気持ちはとても大切です。

しかし、自力で歩けない場合は、医療機関での診察をお勧めして、外科的なトラブル・内科的なトラブルがないかを確認してもらいます。まれに、ガンが腰痛を引き起こしていたり、圧迫骨折や腸骨にヒビが入っていたりなど、外科的な問題が原因だったり、ガンが痛みの原因だったりする場合があるからです。

自力で歩いてこれない場合は、適切なタイミングでの施術を提案するほうが、患者さんのためになることもあります。この判断は、患者さんとの信頼関係を築く上でも重要な要素です。

ぎっくり腰の施術のポイントは、ずばり仙腸関節!

ぎっくり腰の施術では、まず仙腸関節の状態をしっかりと検査します。仙腸関節が動かなくなると、腰仙関節や胸腰移行部(TH11付近)まで影響が及ぶため、以下の3点を重点的に施術します:

  1. 仙骨の固さ
  2. 仙腸関節の調整
  3. 腰仙関節から胸腰移行部の椎間関節の調整

仙腸関節の施術では、耳状面の形状や関節の向きをイメージしながら、どの部分で動きが制限されているのかを慎重に見極めます。

仙腸関節が正確に調整できれば、ぎっくり腰の痛みが幅に軽減されることが多いです。その上で、腰仙関節から胸腰移行部の椎間関節の調整をすると関節の可動域制限がなくなるとともに痛みが消えていきます。

ぎっくり腰の患者さんへの説明で気を付けること

ぎっくり腰の患者さんは、急に痛くなったのだからすぐ治るはず」と考えていることがけっこうあります。でも、ぎっくり腰は、慢性的な腰の負担が限界に達した結果として起こるケースがほとんどです。

そのため、ぎっくり腰は急性症状ではなく、慢性症状が限界を迎えた結果であることを丁寧に説明しましょう。具体的には次のように伝えると、患者さんの理解が深まります

「ぎっくり腰の痛みは、体が『これ以上は無理』と悲鳴を上げた結果です。」
・「痛みが急に出たからといって、すぐに治るわけではありません。」
・「数回の施術と継続的なケアが必要で、無理をすると再発のリスクが高まります。」

こうした説明を最初の段階でしっかり行うことで、患者さんの離脱を防ぎ、治療効果を最大化できます。

まとめ

今回は、ぎっくり腰についてお伝えしました。ぎっくり腰は急性のように見えて、実は慢性的な腰への負担が積み重なった結果であることが多い症状です。

施術では、仙腸関節を中心に、腰仙関節や胸腰移行部までを丁寧に調整することが改善の鍵となります。また、患者さんへの説明を十分に行い、症状の特性や治療の必要性を理解してもらうことで、信頼関係を築くことができます。

ぎっくり腰の患者さんには、適切な説明と施術で、患者さんの健康をしっかりサポートしていきましょう!

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この記事を書いたのは、パーフェクト整体認定講師・森鎌 丈雄です。

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