今回は、「片平先生に肩甲胸郭関節について質問しました」と投稿してくださった、K先生の質問と2015年当時の答えを紹介します。
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パーフェクト整体をこよなく愛するみなさま、こんにちは。片平先生に肩甲胸郭関節について何気に質問させていただきました。とても貴重なお話を聞くことができました。思いだせるかぎり書いてみますので、僕と同じく肩甲胸郭の森を探索中の方の参考になればうれしいです!
Q.肩甲骨の位置を調整するタイミングは?
肩甲骨が、正常な位置から他へ移動してしまっている場合、正しい位置に戻しなさい、と教えていただきましたが、うまくいかないことがあります。どうしたらいいですか?(自分の勘違い・・・肩甲胸郭関節の調整をしていない段階で、左右の位置の比較をして、それに従って戻そうとしていました。それを前提に読んでくださいませ・・)
答え:
肩甲骨の位置を戻すのは、肩甲胸郭関節の調整がしっかりできた、という前提があって、そのあとにやることです。本当だったら、肩甲胸郭関節の調整によって自然に位置が正しくなるはず。
でも、何らかの事情があるとき(例えば交通事故や突然の転倒など)に、しっかり調整したのに位置が戻らないということがある。その時に行う操作です。位置を戻すために、先に肩甲胸郭関節を緩める・・という認識です。
位置の検査をするのは、健側も患側も両方肩甲胸郭関節の施術をした後、起き上がってもらって左右比較し、患側が健側に比べてどれくらいずれているかをしらべるということです。
調整する時は、肩甲骨のあおりを取りながら、正しい位置に誘導すると動きやすくなります。
Q.簡単に戻るのですか?
A.それはもちろん、普通じゃないのだからしっかり戻さないといけない場合が多いです。
Q.圧縮はどれくらいかけたらいいですか?
A.それはね~、ケースバイケースで、ちょうどいい圧としか言いようがないのよ!ごめんね!!
というわけで、みなさん、明日からグーグー寝てしまった患者さんを心を鬼にしてたたき起こし、肩甲骨を検査しましょう!
もうひとついきます。
Q:肩甲骨の悪さは2種類?
Q.肩甲骨の悪さにも2種類あるような気がしていて、一つはピタッと張り付いちゃってなかなかはがれづらいもの、もう一つはピタッとはしていないんだけどまわりの組織が腫れたようになっていて、動きはつけたんだけども効いたんだか効いてないんだか反応が鈍いものがあるような気がします…
A.う~ん、・・・2つっていうか、いろいろあるよ!
腫れたようになっているのは、老廃物が長いこと滞っていたからってことが考えられます。その場合は、調整してもすぐに楽に感じないこともあります。そんな時、マッサージ的な操作を入れるか、そうでないなら体操でちょっと動かしてみてもらうといいです。(たとえば、「3分間 内臓ストレッチ(・・良い本です。買いましょう。)」P156のような・・)
うまくいくと、その場で患者さんの表情がみるみる変わっていきます!ということでした。
いかがでしょう?
これでまた、背中に羽の生える人を増やせるといいですよね!それでは、また!(片平先生、どこか間違っていたらご指摘お願いします!)
卒業生S
K先生、ありがとうございます。う〜ん、、あるある!ですね。
片平より
K先生!パーフェクトよ〜 (^^/ ありがとうございます!!
卒業生L
K先生、ありがとうございます。最初の質問は僕も間違っていました(^_^;) それと、「ケースバイケース」・・・確かに、テキスト通りにいかない患者さんが多いので、もっとその場で瞬時に考えるチカラを鍛えねばと思うこの頃です。勉強になる投稿をありがとうございました。
卒業生Y
投稿者K
何回かやって取りきれていなかった上腕部痛が取れました~。うれし~!
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このQA・・ 実は、2015年当時の内容です。もしかしたら、あなたのお役に立てるんじゃないかと思い、ここに持ってきました。
あれから9年。パーフェクト整体はさまざまな質問に答えつつ、研究を続けています。
今、投稿されたK先生に答えるなら、肩甲胸郭関節の操作を行った後、膜リリースをお勧めします。肩甲骨内側の裏面で、前鋸筋の停止部でもあり肩甲下筋の起始部でもある位置の膜リリースがとても効果的です。
これをすることで、腫れたような肩甲骨周りも、ベッタリとへばりついた肩甲胸郭関節もユルユルッとして、術者の手がスコンと入るようになりますよ。