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腰痛のお客様3人が訴えた「腰が抜けそう」「正座で腰が痛い」「骨盤が出っ張っている」の施術ポイントは?

柔道整復師のOYさんから、腰痛の症状を訴えられるけど、施術ポイントが良くわからないと質問がありました。

腰痛のお客様が3人おられ、

1人目の訴えは「突然、腰が抜けそうになる」

2人目の訴えは「正座の時だけ腰が痛い」

3人目は「骨盤が出っ張っている」と訴えられ、ベッドで仰向けに寝てもらってチェックしても特に骨盤の回旋は見られない

このお3方、いったい何を施術ポイントにしたらいいのでしょうか?と言う問い合わせです。

整体で、『よくなってもらいたい』と思って施術するも、施術ポイントがヒットしていないと、努力虚しく、「う〜ん、まだ痛いです・・」なんて悲しいお声をいただくことになってしまいます。

そこで、今回は、この3人の症状から考えられる施術ポイントをお伝えします。

突然、腰が抜けそうになる腰痛の施術ポイントは何?

整体師OYさんがおっしゃるには、1人目の突然腰が抜けそうになる方は、何をするとなるとかではなくて、突然なるとのこと。

もう少し詳しくお客様に、どの辺が抜けそうになるのか聞いてもらうと、「腰仙関節」と「左右の仙腸関節」も抜けそうな気がするそうと言うことがわかりました。

この話を聞いて、もし私が施術ポイントを絞るとしたら、、、2つ質問をしてみます。

1、椅子に座っていて腰に違和感はないか?

「〇〇さん、椅子に腰掛けてじーっとしていられますか?それとも、長くじっと座るのが辛くてモジモジしてしまいますか?」

この質問でYESなら、[腰仙関節]が施術ポイントです。

腰痛の施術で重要な腰仙関節

[腰仙関節]は、1本の背骨を伝わった自重を左右2本の脚に分岐する部分。

だから[腰仙関節]が悪いと、椅子に腰掛けている時の自重分岐がうまくいかず、とっても切ないとかつらい状態になるんです。

2、体位変換は楽にできるか?

次に、「〇〇さん、朝起きて体を起こす時とか、車から降りるときに、腰が気になったりしますか?」と聞いてみます。

この質問でYESなら、[仙腸関節]が施術ポイントです。

[仙腸関節]は、動きの制限が起きると体位変換がしづらくなると言う特徴があるからです。

(例えば、私は、3度目にぎっくり腰になった時、トイレットペーパーを取れなかった経験があります。ほんのちょっと体を捻るだけ(体位変換)なのに、それができなかったですよ。。。[仙腸関節]が動いてくれているから日常動作が楽にできる!ありがたいことです)

正座の時だけ腰が痛い腰痛の施術ポイントは何?

この腰痛の方も少し詳しく伺うと、正座をすると右腰(腸骨稜際から脊柱起立筋(最長筋、腸肋筋))に鈍痛があり、時にはズキッとする痛みもあるらしいと言うことがわかりました。

整体師OYさんが、触ってみても、それほど酷い筋硬結はないそうです。

整体師OYさんは、腰の膜リリースと骨格調整をやっているのですが、術後、お客様に「変わらない」と言われ続けている状態で、もう・・どうしていいのかわかりませんとのこと。

さあ、あなたが、もし整体師OYさんなら、どこに着目するでしょうか?

私なら、腰ではなく、股関節にポイントを置くと思います。

理由を説明しましょう。

立位の時は股関節も、膝関節も、足関節もフリーです。

立位での股関節と骨盤の関係

だから、たとえ腰が悪くても、股関節・膝関節・足関節を無意識ではありますが、微妙に動かせば腰を立てた状態で立位状態が保てます。=腰は痛くない

椅子に腰掛けた時は、股関節も、膝関節も、足関節も90度に曲がっています。

座位での股関節と骨盤の関係

だから、腰が苦しくなったら、股関節は90度のままでも、膝を開いたり足を投げ出したりしてコントロールすれば、腰の負担が骨盤を立てておけます=腰は痛くない

では正座したらどうなるでしょう?

正座すると、股関節は90度、膝関節と足関節はロックされます。

正座での股関節と骨盤の関係

正座で骨盤を立てようと思ったら、膝関節と足関節はロックされているため腰の負担を逃すことはできません。唯一、骨盤を立てるのに協力できるのは股関節しかありません。

この状態で、もし、股関節が固ければ、股関節に対して骨盤を立てることができません。すると、骨盤が立たない状態をカバーするように腰が丸くなります。その丸い腰を無理に真っ直ぐにしようとすると、腰椎の椎間関節に負担がきてしまいます=腰が痛い

これで、どこが原因かがお分かりいただけると思います。

正座の時だけ腰が痛いのは、股関節が硬いからです。そのため、いくら熱心に腰を治療しても楽にならなかったのです。腰が痛い理由は、硬い股関節を庇って頑張って腰全体が無理していたからです。

今回説明した理由がなるほどと思えたら、ぜひ、股関節を正常に動くようにしてください。

骨盤が出っ張っていると訴えるお客様の施術ポイント

3人目の、骨盤が出っ張っていると訴える方は、整体師OYさんが、患者さんをベッドに仰向けに寝かせて骨盤に触ってみても、特に骨盤の回旋は見られないとのことです。

そこで、お写真があればいただきたいとお願いしたところ、このような写真が届きました。

骨盤が出っ張っている腰痛

う〜ん、これは目視では良くわからないので正中線を引き、左右のPSIS(上後腸骨棘)に丸をつけてみました。

骨盤が出っ張っている腰痛

すると、左のPSIS(上後腸骨棘)が正中線に近いように見えませんか?

なので、この方は、おそらくですが、、、左のPSIS(上後腸骨棘)が正中線に近づいた位置で、左の仙腸関節の動きが悪くなっていると思われます。

こんな状態だと、立っている時は骨盤が出っ張っているとは感じません。

ベッドに仰向けに寝た時は、仙腸関節が固くなければ、仙腸関節でお腹の重みを受け止め吸収するのでリラックスして脱力できるのが普通です。

ところが、、、もし、どちらかの仙腸関節が硬いと、お腹の重みを吸収できなくて、関節は緊張して突っ張ったままになります。

こんな状態のとき、違和感を感じたお客様が、自分で骨盤(腸骨の前側)に手を当てると、仙腸関節が動かない方が出っ張っているように感じるわけです。

そこで、整体師OYさんがすることは、仰向けに寝たお客様に、「左右で、どちら側の骨盤が出っ張っているように感じますか?」と質問してみることです。

もし、お客様が「左の骨盤が出っ張っている気がする」と言うなら、左の仙腸関節が固くなっていると、わかります。

もし、お客様が「右の骨盤が出っ張っている気がする」と言うなら、右の仙腸関節が固くなっていると、判断できます。

と言うことは施術ポイントはもうお分かりですね。

患者さんが出っ張っている気がする方の仙腸関節が硬いのですから、そこが施術ポイントになります。

(*この写真では左の方が狭いように見えますが、実際は違うかもしれないので、よくPSISを探して総合判断してくださいね)

施術後にお客様が、「仰臥位で寝たときの骨盤の出っ張りが気にならなくなりました」と言ってくれたら、うまく仙腸関節が緩められたと思って大丈夫です。

まとめ

今回は、整体師OYさんから、腰痛の3つの症状について質問があったので答えてみました。

「腰が抜けそう」「正座で腰が痛い」「骨盤が出っ張っている」と訴えられた時の施術ポイントと、なぜそう判断したのか理由もお伝えしたので、ぜひ参考にしてください。

「なんだよ、治し方も教えろよ!」と言う声が聞こえてきそうですが、治し方は技術です。

技術のやり方は伝えられても、できるようになるには、手取り足取り学ばないと厳しいのが現実ですね。治せるようになるには職人の世界と一緒ですから、練習がとても大事。この質問の方も繰り返し何度も何度も練習して、技術の精度を上げていただきたいです。

文章ではなかなか治し方の説明はできないので、治し方は直接学びに来てくださいね。

どうしても、来れない時は、【ぎっくり腰】改善法 施術手順書というのを作成しているのでそれを参考にしてもいいと思います。

◾️【ぎっくり腰】改善法 施術手順書

https://perfectseitai.co.jp/lp/runbook_1_opt/

 

この記事を書いたのは、パーフェクト整体創始者・片平悦子です。

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