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協会公式ブログ

ばね指の施術に大切な3つの筋肉と、手首の痛みの施術に大切な月状骨(症例つき)

今回は、腱鞘炎で親指が腫れて良くならないお客様と、転んで手をついてから握力がなくなったお客様の症例をお伝えします。

親指のMP関節が腫れている腱鞘炎の施術法

ばね指の原因は、腱と腱鞘の癒着です。つまり、腱と腱鞘の癒着を取ってあげれば良いのです。

ばね指の施術にあたっては、筋膜、腱、靭帯、関節包これらをきちんと調整出来れば、かなり改善できます。今回はその1つ、筋膜についてお話していきます。

いつも筋肉は悪くない、筋膜の癒着を取れば筋肉は正常に動けるようになる

あなたもご存知のように、筋肉を包んでいる膜が筋膜です。ところで、ここで気をつけてほしいのですが、パーフェクト整体で操作するのは筋膜であって筋肉ではないということ。

以前は私も、筋肉を一生懸命押していました。何となく、筋肉と筋肉の隙間に指を入れた方が緩むような気がしていましたが、真っすぐ筋肉を押すように学校では教わっていました。

でも実際はパーフェクト整体で教わったように、筋肉を包んでいる膜が、隣の膜や、関節包、靭帯と癒着が起きて、動きが悪くなってくるので、不調が起きる訳です。つまり、この癒着を取ることが出来れば、改善することが出来ます。

では、ばね指の治療において、とても大切な3つの筋肉をお話しします。それは、

・長母指屈筋

・浅指屈筋

・深指屈筋

です。母指のばね指の場合を見ていきましょう。中手基節関節(MP関節)がプクッと腫れている時は、2つの種子骨の間を通過している長母指屈筋腱が、人差し指側にずれている状態です。

 :https://muscle-guide.info/flexorpollicislongu.htmlから引用

最近、ちょうど、この症状の方が来られました。1か月前から腱鞘炎になって、全然良くならないそうです。

拝見すると、母指を曲げた所から伸ばそうとすると見事に引っかかります。1回目で、ある程度動きは良くなりましたが、少し引っかかりが残りました。6日後に2回目の施術でしたが、まだ痛みと腫れが残っていました。その10日後に3回目の施術でしたが、大分痛みと腫れが引いてきました。

更に7日後に4回目の施術で腫れは無くなり、引っかかりがもう少し残っていますが、あと1回~2回で卒業できるでしょう。

上記のイラストでわかるように、長母指屈筋は骨間膜から舟状骨の横を通過して母指末節骨底までついてます。骨間膜の所をしっかり緩め、舟状骨付近の癒着を取る所が今回は足りて無かったと反省しました。あなたも、ばね指のお客様がいらしたら最後まで腱を辿って追いかけてみましょう。固い所があれば緩めないといけません。

転んで手をついてから握力がなくなった60代男性

次は、下橈尺関節調整についてお伝えしていこうと思います。そのためには肘の関節がきちんと調整出来ていることが大切です。

肘については以前、森鎌認定講師が、投稿していますので、カテゴリーの肘〜手の項目をご覧ください。

下橈尺関節のチェックは、お客さんが親指を上に向けた位置で手首を握り、尺骨と橈骨の関節が硬ければ施術が必要です。どれ位が硬いっていうことなの?と思われると思いますが、実はこの感覚が施術で大事なんです。

尺骨に対して橈骨を圧縮しながら、お客さんが掌屈、背屈、撓屈、尺屈のどの方向にも動ける位置で固定して、緩むと調整完了です。そのあと、お客さんに手首を動かしてもらって軽くなっていれば、OKです。

下橈尺関節の硬さは、毎日、お客様にも触れてみると、悪くない下橈尺関節と壊れている下橈尺関節の違いがわかるようになってきます。

手首の治療で、とても重要な月状骨

月状骨の調整は、手根管症候群での治療箇所にもなります。月状骨の位置が悪いと、手を着けなくなったり、握力が落ちてきます。

ちなみに、手をついて痛い場合は月状骨が少し手背側にずれています。正中神経が圧迫されて手の痺れが起きることもあります。掌屈できない時は月状骨が掌側側にずれていると考えられます。例えば、1か月前に転んで手をついて以降、握力が無くなった方がおられました。この方も月状骨が手背側にずれていました。

60代男性。握力系で測ってみると8㎏!!左手は35㎏ありました。ざっと施術をして良くなるだろうと思いましたが、改善しません。2回目も頑張って施術しましたが良くならず。もしかしたら、骨折しているのではと思うようになりました。しかし、腫れや局所の痛みは少ない。牽引が足りないのかと思い、隙間を広げながら橈骨と月状骨の間を調整すると、骨が動く感じと、パキッと音がして、お客さんも楽になったと言われました。

そのあと握力を図ると15㎏。一応病院に行ってレントゲンを撮ってもらった所、折れてはいないけど、隙間が狭いと言われたようですが、それ以来だんだんと回復し、40㎏まで戻りました。このお客様のおかげで、パーフェクト整体で教わったことをやっているようでも、骨に力を伝える事が出来ないと、効果を出せないと改めて感じました。

まとめ

今回は、

・腱鞘炎で親指が腫れて良くならないお客様の症例と、ばね指に改善に重要な筋肉、長母指屈筋、浅指屈筋、深指屈筋について

・転んで手をついてから握力がなくなったお客様の症例と、手首の痛みの改善に重要な月状骨

についてお伝えしました。

創始者の片平は、いつも筋肉は悪くない、筋膜の癒着を取れば筋肉は正常に動けるようになると言っています。どんな施術法か気になった方は、ぜひ、パーフェクト整体を学んでみてください。最後まで、お読みいただきありがとうございました。

この記事を書いたのは、パーフェクト整体認定講師の清水 剛です。

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