【整体 信頼構築の会話法】「腰 / 左股関節 / 右肩を診てほしいパーソナルトレーナーさんの場合
今回は、当院に来院されたパーソナルトレーナーの方の症例をお話をします。
あまり詳しく聞いてませんが、ボディビルの中国地方、四国地方の大会で優勝経験のある方です。
今年11月、東京大会にも出場予定。
以前は、
ベンチプレス160㎏
スクワットで240㎏
の重量を持ち上げる事ができていたそうです。
目次
初診時の見立て
さて、この方は、最初3つの箇所 ① 腰 ② 左股関節 ③ 右肩 を見てほしいと言われました。
①腰
物を持ち上げようとすると痛い。ずっと前から気になっている。
②左股関節
しゃがむ動きをすると、ズキっと股関節前側から外側にかけて痛みが出る。股関節前側が詰まる感じ。
③右肩
ベンチプレスをしようとすると力が入らない。(前方向へ押し出す力が弱い)
施術 ①腰
初回の施術で、腰は骨盤と腰椎を調整して、脊柱起立筋の癒着を取ると改善しました。
施術 ②左股関節
股関節は仰向になってもらった時、なんと両側の股関節が真っすぐ伸びません!!
股関節が10°くらい曲がったままです。
現状を伝えて共通認識を持つ
私:「〇〇さん、仰向けに寝てもらって、股関節が曲がっていますが、こんな人なかなかいませんよ。」
お客さん:「えー。そうなんですか。」
私:「常に股関節前側が詰まって、固まっているということが分かります。」
私:「ほら、この股関節前側の関節包の線維を伸ばさないといけませんよ。」
お客さん:「うー・・・。」
体重100㎏ある方の施術は、なかなかやりがいがあります。
私:「右股関節内転ができませんねー。股関節内側の関節包も緩めますね。」
お客さん:「ぐわー-。」
私:「癒着している所を緩めるのは少し痛いですが、動きが良くなっていませんか?」
お客さん:「本当です。すごく軽くなりました。」
これで、股関節を真っすぐ伸ばせるようになりました。
施術③右肩
続いて右肩の施術ですが、足のように太い上腕を緩めて肘の調整をしようとすると、肘が伸びない事に気づきました。
肘頭の位置と、橈骨の位置がおかしいのです。
私:「〇〇さん、肘は気になりませんか?」
お客さん:「いいえ。気になりませんが・・・。」
私:「これはおかしいですよ。肘が伸びないと持ち上がらないと思います。 右肩や他の箇所が気になり、気づかなかったのでしょう。」
(この時調整した肘が、なんと2か月経っても調子が良いとの事です。来院の度に、肘が伸びるようになって良かったと言われ、嬉しい限りです)(^^)/
初回施術はここまで
初回だけでは右肩の改善は無理と考え、
私:「〇〇さん、腰と股関節は大分良くなると思いますが、右肩は何回か施術が必要だと思います。トレーニングしてみてどのように、不都合が出るか教えてくださいね。」
お客さん:「分かりました。トレーニングしてみてどうだったか、報告させてください。」
初回60分で、腰、股関節、肩、肘まで4か所の結果を出すには、一か所長くても10分~15分くらいで結果を出さないといけません。
パーフェクト整体を習い、ポイントを調整出来たので良かったですが、以前だったら絶対に無理だったと思います。
2診目
初診日の次の日も続けて来院されました。
お客さん:「昨日施術してもらって、腰は凄く軽くなりました。股関節も良い感じです。今日は右肩を重点的に診てもらいたいです。」
私:「では、今日は右肩を主に診させて頂きます。でも、〇〇さん、膝蓋骨の動きが悪いと思うので、もし気になったら言ってくださいね。」
3診目
2診目の1週間後、3回目。
お客さん:「診てもらった右肩は良い感じなんですが、膝が痛くなりました。」
私:「そうですよね。膝を施術したいと思っていました。」
膝の施術をすると・・
4診目
お客さん:「膝良くなりました。今日気づいたんですが、右の肩甲骨が詰まった感じがして、左の肩甲骨のように内側に入らないのです。」
私:「良いところに気づきますね。〇〇さんの右側の肩甲骨は外側へズレて固まっているんです。〇〇さん、右肩は以前痛めてませんでしたか?」
お客さん:「そういえば、5年前くらいに1か月間右肩が上がらなかったことあるんです。」
私:「その時どうされたんですか?」
お客さん:「そのままにしていたら、痛みが取れたんでそのままにしていました。」
私:「でも、動きが悪くなっていませんか?」
お客さん:「そうなんです。痛みはないですが、動きは悪くなりました。」
私:「肩甲骨が正しくない位置で、年数が経つと、肩の周りに不調が起きてきますよ。」
お客さん:「そういえば、何度かぎっくり背中みたいになったことがあります。忘れてました。」
私:「痛みの原因を取ってあげないと、繰り返し色んな所に痛みが出てくるので、しっかり治療しましょうね。 今後、施術の度に気になる場所が変わってきます。一つずつ改善していきましょう。」
その後の経過
こうして、現在まで8回の施術をしております。
先日、連絡を頂いたところ、今までにないくらい右肩の可動域が良くなり、右肩の力も入る様になり良い感じだそうです。
とても順調なので、もう1回施術すると卒業だと思っております。
この方はトレーニングが仕事の方ですので、筋肉に対して知識があり、鍛えてある筋肉は治癒力の高さを感じました。
トレーニングだけで治そうとしている人がいますが、それは悪い関節をかばって筋肉に無理がくるので危険です。
まずは、関節を正しい位置に戻してから、トレーニングすることが大事です。
今回来られた方もトレーニングのプロの方ですが、自分だけでは治すことができませんでした。
まとめ
今回は、主訴がひとつだけではなく、次々と不具合の箇所がでてくる方の施術の様子を書きました。
お客さんとのやりとりを、どうするといいのかな・・と悩んでいる施術家さんの参考になればと思います。
あなたの院でも、このようなあっちもこっちも痛いお客さんは、けっこういらっしゃるのではないでしょうか?
パーフェクト整体を習えば、お客さんの状態が分かり、次回の予想がつくので計画的な治療ができます。
私も以前は毎回同じような施術しか出来なかったので、お客さんに「どうでしたか?」って聞く事でしか状態を把握できず、歯痒い気持ちがありました。
パーフェクト整体は、昔の自分みたいに、月商100万円は稼げているのに、イマイチ直しきれなくて苦しい先生にお勧めしたいです。
的確な施術をして、お客さんの信頼を得たいと願っている心優しい方に学んでいただきたいと思います。 簡単ではありませんが、コツコツ練習すれば、必ず出来るようになります。
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この記事を書いたのは、一般社団法人日本パーフェクト整体普及協会認定講師:清水 剛 です。
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